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説くことのさしてなければ黒板に数式を延ばすペンキのごとく

棚木恒寿『若き豌豆』

四句目に一文字だけ字余りの歌だが、五句目まで伸び切っているかの様な錯覚に出会う。
その内容と一致しており、長々と黒板に数式が、無駄に描かれてゆく様子が思い浮かぶ。
前後の文脈から、定年退職前の教師の歌だろうと思われる。

若いうちは新鮮に感じていた仕事も、同じことが何年と繰り返されるうちに、緊張感がなくなる。
定年前となれば、このくらいで、のらりくらりとしてもよいだろうとなるのだろう。
そうすると、歌もまた若者にありがちな力みや気負いがなくなり、するすると、きもちよく伝わってくる。
これくらいの軽やかさが、大人の余裕さ、という魅力なのだろう。

今年はいろいろなことがあった。
大学無償化法が通り、消費税は上がり、戦略産業論としての自動車減税が達成された。
今は、もう何も説くことはない。
2019/11/06(水) 19:54 一首評 PERMALINK COM(0)
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